ストーリー 私の名前は沢音遙(さわね はるか)。本名は沢口遙で、実は私アイドルをしているんです。
温かい声援をくれるファンの皆さんや、学校の友達。
そして何よりも、私を見守ってくれている病気療養中のお母さんのためにも頑張らないと!
そんな決意と意欲に燃えていた私のもとに、ある日事務所の社長が逮捕されたとの知らせが届きました。
社長のことをよく知る私たちは、きっと何かの間違いだと思いました。ですが、アイドル活動は自粛するしかありません。
「歌いたい。ステージに立って、ファンのみんなと一つになりたい」
そんな風に悶々とする私に、プロダクション移籍の誘いが持ちかけられました。
移籍先は大手プロダクションの “ミラーバーンズプロダクション”。
そこで私を待っていたのは、社長である加賀見隆二さんからの、新ユニット結成の言い渡しでした。
ユニット “NUDE LIPS(ヌード・リップス)” のメンバーは、私を含めた3名。
一人は、私と同じアイドル歌手で、私以上の人気を誇っていた南雲勇那(なぐも ゆうな)さん。
もう一人は、驚いたことに私のクラスメイトでお友達でもある、山里礼美(やまさと れみ)ちゃんだったんです。
そのセンターという大役を命じられた私はこうして、決意を新たに出発することになりました。
でも、そんな私の身に悲劇が……。ある日私は見知らぬ人たちに眠らされ、どこかの地下室で純潔を奪われてしまったんです。
でも私は知りませんでした。その出来事なんか、悲劇のほんの始まりにしか過ぎないということを。
後日、“私にそっくりな女優の出演しているアダルトビデオが発売された” ということを私は知りました。
そのビデオを確認してみると……そのビデオは紛れもなく、“あの時” の私の映像だったのです!
「嘘……どうして、こん、な!」 私が愕然としていると、ちょうどそこに加賀見社長からの呼び出しが。
加賀見社長から問い詰められた私は、そのビデオが私のものであることを認めざるを得ませんでした。
私に告げられたのは “解雇” の言葉。私は目の前が真っ暗になって、立ちすくむだけ。
だけどそんな私に加賀見社長が続けた言葉に、私は耳を疑いました。
「アダルトビデオに出演を続けるのならば、全てを伏せたまま、解雇も保留にしてやる」
このまま “よく似た女優” として、AVに出続ける。それによって、世間に “よく似た女優” という認識をさせる。
もし拒否するなら、全てを公開して解雇処分。さらには賠償金の請求も行う。 それが加賀見社長の言い分でした。
私は加賀見社長の言葉に従うしかありませんでした。